|
| |
| 冴掛(SAEGAKE)/Midge
direction (ミッジ・ディレクション) | |
| 言葉では説明しきれないこの竿をあえて言葉で表現すると・・・。 |
| スモールプラグ、スモールワームよりも小さい SMALLER THAN
SMALL
なマイクロルアーを使用しての釣りを遊ぶための極めつけのモデル。村上晴彦氏の原点の一つ、漁港のセコ釣り、その単純そうに見えて意外と奥が深い世界を、別の角度からもう一度覗かせてくれる作品である。 ツネキチスペシャルに始まったハートランド−Zのセコ釣り竿は、別誂で特殊な方向に向かいかけたが、このミッジ・ディレクションでバスロッドの方向に戻った。だから元祖ツネスペの進化版がこの竿だともいえる。 別誂という竿はワームの釣りにおける禁断の果実を我々に賞味させてくれ、その危険な味わいは今も舌に残っている。また、なおその桃源郷を目指す釣り人も多い。つまり釣り人をハメてしまう竿なのである。それだけ特殊な竿でもあった。ガイドは13個も付いていたし、おまけにULガイドも混じっている。平たくいえば一般的ではないのである。別物である。だから別誂と名づけられたのだろう。タモで掬うような釣りをしたければ別誂の方が向いている。替え穂を使ってみれば、その感覚はほんとうに「ヤバイ」。掛けた時の陶酔感は何ものにも代えがたい。ならばその陶酔感をほんの少し一般の釣り人にも分けてあげようではないか、というのがミッジディレクションの出現理由の一つである。 それがマイクロルアーを使っての釣りに輝かしい未来を察知した村上氏の考えと結びついた。 もうひとつ、元祖ツネスペが猛威を振るっていた時代とは異なった状況も、この竿という結論を導き出した。つまり、釣りが変わったのである。シェイキングで魚にルアーをアピールさせ、コンと来るアタリを竿全体の振動で感じさせる釣りはすでに過去のもの。いまはそ知らぬ顔でルアーを漂わせ、それを食わせ、穂先で勝手に食わせる時代である。ハイプレッシャーがもたらしたフワ釣り……その漁港スペシャルがこのミッジディレクションといえようか。 ゆえに、ブランクスも厚肉細身でファースト〜スローに抜けるテーパー。魚が食い込んだ際にも穂先がまずお辞儀し、次に手元に来るようになっている。手にしてみると、若干柔らかく感じるが、トルクがあるので掛けた魚はヌーッと寄ってくる。 それを助長するのが11個に設定されたガイド。特徴的なのは30mmの手元ガイドをさらに手前に移動させたこと。軽いルアーを飛ばすための工夫である。つまり、リールのスプールからコイル状に膨張して出て行くラインを、ここで理想的に収束させるためである。これも村上氏がこだわった点である。 忘れてならないのが2ピース仕様という点。センターカットの2ピースは、仕舞った時に繊細な穂先をバットでガードするという役割を果たす。継ぎは別誂と同様に並継ぎのヘラ竿合わせ。曲がりはもちろん別誂仕込みの美しさで、1ピースとなんら遜色ない。ならば2ピースを選択しない理由が見つからない。 グリップは「理想的なセパレートやデ」と村上氏も惚れこむテイスト。見逃しがちだが、リールシートのスクリューが後方についているのも、細かな配慮である。 リグとしては極小ジグヘッドに3インチワーム、ラインはMAX3lb程度がベストである。となるとフワ釣り専用ロッドのように感じられるかもしれないが、渓流や管理釣り場でも驚異的な働きを示す。流行のミッジルアーを使用すれば、とてつもなくジャストなロッドであることに驚くであろう。 品名に「冴掛」の二文字があるのは、この竿も冴え渡る掛け心地を表現するスピリッツを継承しているからである。いやはや、とてつもない竿が出来あがったものだ。 |
|
![]() |
![]() |
![]() |
| シルバーに光るハートランドとMIDGE DIRECTIONのロゴ。 | フォアグリップは固定。ミドルグリップを回してリールを止める。 | 理想的なセパレートグリップ。 |
ミッジディレクションとツネスペの繊細な違いが顕著に表れているカーブである。200gの荷重ではミッジディレクションのティップはツネスペより敏感に反応することが分る。「まず最初に穂先が仕事をする」という意味がこのカーブに込められている。800gになると両者はほとんど同じカーブを描くが、強いていえばツネスペの胴の張りが目立つ。ほとんど差異のないようなカーブだが、手にしてみれば違いは如実に分る。 |